ここのところ、またまたマスコミをにぎわしている、同性婚のこと。
なにかよくわかりませんでしたが、下記、JAMSの水越さんのコラム。

これまでの時代背景がよ〜〜くわかります.

水越さんコラムの原文はこちらから。
(しかし彼のコラムはとても含蓄があります)

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同性婚が認められる日は来るの?

12月3日の土曜日、シドニーのアンザック・ブリッジからシドニー市内に向かって車で走っていると、かなりひどい交通渋滞に巻き込まれてしまいました。約束の時間に間に合うかどうか不安になってイライラしながら、ノロノロと車を運転していました。
交通情報では高速道路の出口が一部閉鎖されているとのことで、そのための渋滞だったのですが、そもそも閉鎖の原因がデモ隊のパレードだったのです。

ちょうど先週の金曜日からシドニーのダーリングハーバーで労働党の全国大会が開催されていて、そういえば土曜日の新聞に大きく、「今日12時にハイドパークに集まって、ダーリングハーバーの労働党大会の会場までデモ行進しよう!」との意見広告が掲載されていたのを思いだしました。

何のデモかというと、同性同士の結婚を認めさせようというもので、今回の党大会の大きな議題のひとつだったのです。
翌日曜日の新聞には、「Historic Gay Marriage Vow, I DO, I DO, I DO」と大きな見出しが躍っていました。労働党がその基本政策に同性結婚を認める方針を打ち出したわけです。

ギラード首相はこれまで、「オーストラリアの婚姻法は男女の結婚を規定しており、それを変えるつもりはない」との姿勢を打ち出していました。今回の党大会でも、自ら改革の方針は打ち出さず、代わりに連邦議会では党議拘束をかけずに、各自の良心に従っての自由投票にするとの譲歩案を持ち出していました。

これに対して、レスビアンとして知られるペニー・ウォン金融担当大臣が、「大事なのは労働党の基本方針の改正にある」との姿勢を強く打ち出して、党員投票で決着をつけようとしました。
その結果、労働党がその基本政策を変更して、同性結婚を容認することになったのですが、その背景には、レインボー・レイバー(Rainbow Labor)と呼ばれる改革推進派の議員や党員たちの地道な多数派工作がありました。

前回、2009年の党大会での激しい論争をへて、改革派は党内派閥を横断的に説得工作を行ない、伝統的に右派が主導してきた党大会を、今回は主導権を握らせずに見事に方針転換を成し遂げたのです。このレインボー・レイバーのグループには右派の人たちも含まれているのですが、中には自分の子どもがゲイで、そのためこの問題に積極的に関わるようになり、子どもを理解する過程で当の方針転換にも理解を示すようになった人もいるのです。

2年前には考えられなかった大きな方針転換が実現した背景には、時代とともに変わってきた国民の意識の問題もあります。大体、労働党が政権を握って実現した政策に、ゲイの権利を認めるさまざまな法改正があります。
移民法や税法、社会福祉の制度でも、同性のパートナーを、結婚している男女のパートナーと同様の権利を認めるというもので、実質的にオーストラリアでは同性同士の関係を法的にも認定しているのです。

そこで、最後に残っている婚姻法の規定を変えさせようという動きの第一歩として、まず与党労働党の基本方針を変更し、そして今度は連邦議会でいよいよ婚姻法の改正ということになるわけですね。
今回の党方針の変更に対して喜びを表明したペニー・ウォン金融担当大臣も、記者から「これでパートナーの女性にプロポーズしますか?」と問われて、「まだ法律が変わっていない」と答えていました。

オーストラリアは白豪主義の時代を経て、多民族・多文化の移民国家として発展してきました。以前は、アジア系の人や黒人と結婚することなどあり得なかった時代があったのです。それが時代の変化とともに大きく変わってきたわけです。

それを考えると、同性同士の結婚も時の変化とともに、多くの国民が支持するようになり、法律を改正する動きにまでなってきました。
そんな社会の動きを反映してなのかどうか、もう、ゲイだのレスビアンだの、言っているのは遅れているとばかりに、毎年恒例の「マルディグラ」(Sydney Gay & Leabian Mardi Gras)の名称が変更になりました。新しい名称は「Sydney Mardi Gras」です。

異性も同性も、ゲイもレスビアンも、バイセクシュアルも、トランスジェンダーも、皆一緒になって、寛容の気持ちをもって愛を語るお祭りにしようというものです。

こんな動きに眉を寄せる人もいれば、大歓迎という人もいます。ただ、社会が変わってきてるのは確かですね。(水越)