(このコーナーは管理人MACがシドニーの日系新聞”ジェンタ”に連載しているコラムを紹介するものです。VOL.22以前のコラムにもご興味のある方はここ、ジェンタのウエブ版でご覧ください)

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10月16日からまた恒例の「ワールドソーラーチャレンジ」がダーウィン/アデレード間の3000キロで行われた。今回も前回に続き、ちょっとした縁で取材のお手伝いをさせていただくことに。
結果はすでにご存知の方も多いかと思われますが、日本の東海大学が優勝(これで2連覇)、2位オランダ、3位アメリカと続きました。昨年同様この3チームの大接戦(しかし、東海大学は本当に強い.あの篠塚健次郎さんも参加しているし、常勝軍団のような風格を感じました)

さて、今回僕が協力させていただいたのは、実は沖縄の地元放送局。今回初出場の“チーム沖縄”の活躍を追っかけるというもの。

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しかし、このチームの活躍は想像以上のものでした。今回の世界中からの参加37チームのうち、この沖縄チームだけが唯一の“高校生”チーム。その他はほとんどが大学生チーム。しかも、初参加。
子供たちの勇姿を一目見ようと、お父さん、お母さんがたも2名参加。それも単に参加、応援ではなく、とにかく絶対的にスタッフが足りない(裏方さんも大変なのです)。
お父さんは、搬送車を3000キロも運転するし、お母さんは、スタッフ総勢20名の食事を担当(砂漠をキャンプしていくので大変)。スタッフ全員が過酷なサバイバルレースに参加しているのです。

しかも、今回は予期せぬハプニングが続出。まずは2日目。200キロの範囲にも及ぶブッシュファイアー。このため、全チームが半日程度の足止め状態。さらに、大会4、5日目はこの地域では非常に珍しく雨模様、そして砂嵐も。これが2日ちかく続く。
ソーラーカーはとにかく“太陽”が命。このためほとんどのチームが結果的に完走を果たせず。
そんな中、チーム沖縄は大健闘。結果37チーム中、13位に入った!

しかし、この現場に立ち会わせていただき、驚いたことがたくさんありました。
まずは監督、まだ40過ぎとお若いのですが、なんでも若いときから放浪が好きで、世界中をバックパッカーで飛び回ったそう。英語力も完璧。すべてはこの監督のソーラーカーに懸ける情熱から始まったそう。とにかく、監督、主要ドライバーの顔以外にも、スタッフ20名以上の諸々のお世話役でもある。いわば“表”も“裏”も何でもかんでもやってしまうバイタリティーは凄まじい。
でも一番はなんと言っても子供たちへの接しかた。月並みな言い方をすると「飴と鞭」なんでしょうが、とにかく子供たちを本気にさせるのがうまい。聞いたところ、子供たちも、不器用な子が多く、中には人との関わりが難しい子も。
しかし、10日間いて、その子供たちの表情がどんどん輝いていくのがわかりました。そしてゴールのアデレードでは、みんな大満足。我々テレビ側がリクエストもしないのに(笑)、自ら噴水に飛び込み、狂喜乱舞!

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そういえば、もう一つのエピソード。このソーラーカー、とにかくお金がかかる。しかしこのご時世、なかなかスポンサーが集まらない。スタッフたちはみんな手弁当。
そこで監督考えました。元々メカが好きで参加してきた高校生たちに“名刺”を持たせ、にわかセールスマンに。そして地元沖縄の多くの企業に協賛のお願いに行かせたとか。そしてその子供たちの熱意が届き、多くの企業が協賛してくれたそうです。
競技中は、オリジナルのTシャツも売っていたなあ。しかしこんな砂漠を舞台にした“現場教育“、高校生たちの将来が楽しみです!

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