(このコーナーは管理人MACがシドニーの日系新聞”ジェンタ”に連載しているコラムを紹介するものです。VOL.22以前のコラムにもご興味のある方はここ、電子版でご覧ください

「本日も撮影日和」 Vol. 37 焦るな!熱くなるな!

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つい最近、ハマコー(浜田幸一)さんが亡くなったようですね。いい意味でも悪い意味でも、あれだけ個性の強い、「いかにも」の政治家がいなくなったのは寂しい限りです。ハマコーさん、政治家の手腕もさることながら、確かラスベガスで昔、カジノに突っ込み、一晩で数億だか、数十億負けたとか。そして遊んだゲームは、いつも「バカラ」だったとか。

 さて、つい最近のロケの話。とても人気のある芸人さんが来られました。テレビで拝見しているイメージ通り、頭の回転がとんでもなく早く、非常にスマートな方。その彼、なんでも最近カジノに興味を持ち始めたとかで、ロケの最終日、遊び感覚で行くことに。  実は僕も昔、少々はまっていた時期がありました。 しかし、根が小心者なので、大勝ちせず、大損もせず、適当な時間遊べる「ブラックジャック」が定番。どうしたら勝つ確率が高くなるのか、と考えたりしましたが、そんな「必勝法」はなかなか分からない。あるわけもないだろうし。  

そんなことを考えつつ、カジノに出かける前の夕食時、くだんのタレントさんが必勝法とでも言うべき、彼の学んだ「理論」をみんなの前で披露されました。

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遊ぶのは、唯一「バカラ」のみとか(ハマコーさんと同じだ!)。  まあ、僕も何となく聞いていましたが、分かったような分からないような。何となく、適当なことを言っているんじゃないの?(失礼!)と、実はかなり半信半疑でした。


 しかし、いざ出動となって、本当にびっくり。「ここは我慢や」「ここは待て」「ここはいくぞ」などなど、すべてが理詰め。しかもすごい確率で当たっているのです。う~ん、なぜ?  こうなると、彼の「ツキ」に便乗して賭(か)け始めた、お調子者のスタッフも! そして極めつけは最後にきた。僕は「明日も早いし、バスの運転手も寝かせなくてはいけないので、そろそろお開きでいいでしょうか?」と恐る恐る聞く。「はい了解」とタレントさんが真っ先に明るい返事をしてくれた。「さあ、みんなこれが最後の賭けやで、俺は全部かける」。本当に、割り切りがいい、ホレボレします。

 いざ最後の勝負。忘れもしない、最初の2枚は絵札(ゼロ)と3。バカラは僕もあまり知らないのですが、超簡単に言うと、できるだけ手持ちのカードの合計を9に近づけた方が勝ち。トリマキ(笑)はこの時点でがっかり。中には顔面蒼白(そうはく)なやからも。確かにカードが悪すぎる。  しかし、ここでタレントさん、「いや、次は5か6が絶対にくるでえ」。常識的、確率論的に考えたらその目はほとんどない。しかし、しかし、ここで、なんと出てしまったのです、脅威の6が。これにはさすがの僕も鳥肌が。

 ここに、また僕のコーディネーター史上に残る「伝説」が生まれました! 今後、またカジノにどなたかをお連れする時は必ずこの話をするだろうなあ。いやあ、強運の持ち主なのか、はたまたとにかく頭がシャープなのか?  

そういえば、彼の言ったことで非常に印象に残ったセリフがあります。  「仕事でもカジノでも、焦っちゃだめ、熱くなっちゃだめ」。ある意味、何でもない言葉ですが、これがまた強烈に生きているのですね、ロケ中に。実際ロケ中は、みんな焦って悪い結果を招くことが多いんです。 いやあ、本当にすばらしいお方でしたよ。彼に、乾杯です。ぜひ、いつか「必勝本」を書いてください!