(このコーナーは管理人MACがシドニーの日系新聞”ジェンタ”に連載しているコラムを紹介するものです。VOL.22以前のコラムにもご興味のある方はここ、ジェンタのウエブ版でご覧ください)
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VOL.24 アボリジニーアートの伝道師、内田真弓さん

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撮影の仕事をしていて、数少ない楽しみの一つは普段会えない人たちに会えること。それも日本人、オージーを問わずに。
前回はシドニーのテツヤさんをご紹介させていただいた。実はそのテツヤさんの口添えもあって、今回ご紹介する内田真弓さんに会うことができました。これが数年前。しかしまたまた ご縁があり、このたびあるロケの最中にお会いすることができました。
会うたびに感じる彼女の「ド迫力」は健在。何せ、僕の仕事仲間のMさんでさえ(ちょっと怖いぐらい仕事ができる頼りになる男なのですが)「いやあ、内田さんにはかなわない!」と言っていました。
彼女、日本は茨城のお生まれ。元々は某航空会社のスッチー(死語?)、しかしその恵まれた生活に疑問を持つようになり一念発起!自分自身を見つめたいとうことで外国で暮らすべくまずはオーストラリアに語学の勉強にきたとのこと。そこでアボリジニーアートとの衝撃的な出会い。そのまま、アーティストの住む砂漠へ。アボリジニーたちの世界に飛び込む。そしてなんとついにはイニシエーションまで受けてしまったそうです。イニシエーションですよ、言ってみれば彼らに“同化”してしまったわけです。
ちょっと余談ですが、僕たちの撮影の仕事、いろいろな無理難題も数多くあります。「あれを探してくれ、これを探してくれ」と。そんな中で特に我々コーディネーター泣かせのダントツ一位が、「アボリジニーの方達の生活を撮りたい」というもの。
何せ彼らの住んでいるところは入りこむのが非常に難しい。
普通のアプローチではまず無理。長老の方にお伺いを立てるのが普通なのだが、ここまでなかなか行き着かない。行き着いてもいつになったら返事が来るかわからない。さらに撮影許可がでても今度は本番に本当に彼らがスタンバイしてくれているかどうかわからない。「誰々が病気になったのでそのお見舞いに行っちゃった」とかで突然居なくなることも。なんというか、時間の観念、人生の概念、そういったものが我々とは全く違うのだ。そんなことで我々コーディネーターはこの問い合わせを受けるといつも胃が痛くなる。
しかし、だからこそ彼らの生き方は面白いともいえる。アートも非常に刺激的である。何せ4万年の歴史と伝統があるんだから。今この時代だからこそ我々が学ぶことがいっぱいある気もするのだ。
そう、そんな世界に内田さんはまさに体一つで飛び込んでいったのです。面白くないはずがない。きっと自分自身の内面を見つめるには最高の場所だったんだろう(と勝手に想像していますが)もうトカゲでもなんでも食べてしまったそう。こういった世界もいいな!と思う人は僕も含めきっと多いんだろうけど、彼女はそれをやってのけたのである。
その彼女、今では超忙しくなり、日本でもいくつかの展示会を成功させている。最近は、アボリジニーアート以外に、「食」の伝道師にもチャレンジしているとか。
実は今回の日本の震災、彼女の実家が茨城ということもあって大変だったようだ。でも、今回の再会中(シドニーの海の見える某レストランで)その話をした10分ほどはちょっと悲しげでしたが、それ以外は相変わらずの恐いもの無しのド迫力、この女性と知り合えば間違いなく、元気のお裾分けをしてもらえます。僕が保証人(笑)。

内田さんをもっと知りたい方は、彼女のウエブサイトにどうぞ、、ここ。
(上記写真もここから拝借しました)